ポエムフラワー(4)
花瓶
春を飾ろうと野菊を摘んだ 澄んだ空も持って来た 水色の花瓶に植えると つぼみが咲き 蝶の歌がひびく 春が来たのです 心の根を切って 優しく清らかに心臓に咲く 私はオゾンが欲しい 自分が欲しい 大地に居られれるように活けたい ひかりにふれたい
桜
雪が消えると じっと待っていたものが みんなに見つめられ 鼓動は夢を打ちます 花が咲くと その下にも 人波 人 それぞれに 癒されない枝がある 花が散ると 淋しさつのる その内で どこかで愛をつぶやく足がある
足の指
指は責め立てられて眠れない 苦しいと縮まり うめき声も出ない 安定剤は もうきかない 束縛から開放される日はあるのか 素足になったとしても浅い眠りで 過去の苦楽を反射しながら歩くだけ 重い靴を履きなおして耐える せめて 悲鳴をあげよ
by 妹尾一子 第十詩集 「夜汽車」 ページの頭に戻る 表紙に戻る
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